昨日は、チューイングガムを噛むことで強迫症状が改善することをご紹介しました。これは、驚くほど効果があります。

さて、今回紹介する方法は、坐禅です。

正しい坐禅をできると、これもかなりの、ガム以上の効果があります。

もともと、森田療法は禅に起源があるともいわれます。しかし、私は、森田療法は禅と関係はあるが禅が起源だとは思いません。
森田療法は、科学的に探究された結果生まれた神経症の治療法だと思います。坐禅は、森田療法には含まれていません。

しかし、坐禅も強迫神経症などの神経症の治療に利用できると思います。

簡単に坐禅のやり方を説明します。

坐禅は満腹時をさけてやってください。

<用意するもの>
座布団
タイマー(スマホのアプリで瞑想タイマーアプリがあるので便利です。iPhoneなら雲堂がよいです。
料理用タイマーは、なる音がやかましいので適しません。)
タイマーがないときは、線香を炊いてください。線香1本燃え尽きるのに、約25分です。

<環境>
できるだけ、静かな密室がいいと思います。
夏の時期は暑くてたいへんなので、エアコンで気温が適切になるようにしていいと思います。
僧侶の坐禅では、エアコンなどは使いませんが、治療が目的なので、エアコン利用でいいと思います。
ただ、冬は多少寒くても暖房なしないほうがいいと思います。寒い方が、身が引き締まっていい坐禅ができます。

<姿勢>
お尻の下に座布団を2つ折りにして敷きます。脚は、結跏趺坐(けっかふざ)または半跏趺坐(はんかふざ)にします。結跏趺坐はむずかしいので、半跏趺坐を説明します。片方位の脚の太ももに他方の脚のかかとを載せます。
みかけはあぐらに似ています。
背筋を垂直に伸ばし、顎はひき、目線は1~1.5メートル先の床に落とします。
眼は半眼といって、まぶたを半分とじます。かたの力を抜きリラックスします。
猫背にならないように注意してください。

<呼吸>
鼻からゆっくり7~10秒ぐらいかけて吐き、下腹部をへこませ、息を完全に出し切ります。出し切ったら、ゆっくり
7~10秒ぐらいかけて吸います。下腹部は徐々に戻ります。つまり、腹式呼吸をします。

<意識>
よく坐禅は、なにも考えず、雑念を追い払って、無念無想になれといいますが、それは間違いです。
考えないようにすることはできない、と森田正馬は言っています。無念無想などできるひとはいません。
雑念もおいはらってはいけません。追えば、ますます雑念が強くなります(精神交互作用)。
そこで、意識は、数を数えることに集中します。吐く息とともに、「いー」と数え始め、吸う息とともに「ーち」と数えます。10まで行ったら、1に戻って、1~10を数えることを繰り返します。数を数えることを正確に行ってください。間違えないように意識を集中します。その際、浮かんできた雑念や強迫観念は放っておきます。ただ、一心に意識は数えることに集中します。

<終了方法>
タイマーがなったら、数を数えるのをやめ、静かにからだを動かしていきます。
左右にゆらしながら、動作を大きくしていったりします。眼は徐々にあけます。

<時間>
始めは、10分ぐらいから始めて、徐々に長くして、1回の坐禅は30分ぐらいやってください。線香だと1本分です。やりたければ、30分を1回以上やってもいいです。ただし、30分ごとに休む方がいいと思います。

坐禅は、慣れるまではしんどいですけど、慣れれば楽です。
強迫神経症のひとは、正しい坐禅ができれば気持ちがよいので、むしろらくなはずです。


近くに坐禅会をやっている禅寺があれば、いくのもいいでしょう。

ぜひ、お試しください。
 
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